各SNSの特徴を掴んで、自社でやるべきSNSを決める方法

2023.12.19
  • #Marketing

SNSでバズって新規ユーザーが大量に獲得出来たり、来店が大幅に増えたり、ネット注文が大幅に増えたり、といったことを夢見る方もいるかもしれませんが、その時代はもう終わりました。その夢はきれいに捨て去りましょう。

今後はよりメディアが一般化し、ネットで検索すればサイトが出てくるのが当たり前なのと同様に、インスタやYouTubeで検索すればお店が出てくるのは当たり前という時代です。自社サイトを公開してもバズることを期待しないように、他のメディアも自社アカウントがあるのが当たり前という意識で取り組むのが大事です。

また、SNSは無料で利用ができるため安易に手を出しがちですが、そこも大きな落とし穴です。どういった活用をするか最初に計画を立て、効果測定をしながらブラッシュアップしていくやり方(PDCAを回すともいう)をしないと、それまでかけてきた時間や人員やコストは無駄になり、ただの画像置き場、動画置き場と化してしまいます。そうなると再生できる可能性が低くなり、目も当てられません。

SNSのメリット・デメリット

それ以外にもメリット・デメリットは多数あります。具体的にここでは上記も含めてメリット・デメリットを紹介します。

メリット

●双方向コミュニケーションが取れる

SNSには投稿に対してコメントやスタンプ、投げ銭といったリアクションを取ることができるので、それに対して返信したりコンテンツ内で対応したりすることで、ユーザーと関係性を築いていく事が出来ます。

●リアクションを元に運用を改善できる

コンテンツについたリアクションは、ユーザーの生の声です。意見に耳を傾けることで、よりユーザーが求めるコンテンツが見えてきたりします。

●DMでやり取りできる

SNSはオープンな場ですが、個別のやり取りもすることができるので、そこでもっと深い話をしたりすることもできます。企業アカウントではあまり使う機会はありませんが、気になるユーザーから直接話を聞けるのは、リサーチにおいても非常に有効です。

●新規ユーザーにアプローチできる

SNSにはそれぞれ利用者層が異なるので、狙いたいターゲットに対して訴求できるSNSを活用することで、新規の方にも見てもらえる可能性があります。特にSNS内で検索したりレコメンドされるとその効果は高まります。

●広告なしでも拡散できる

一部のSNSは投稿内容を拡散する機能があります。これにより自分のフォロワー以外の方にも広告なしで情報発信できるので、広告宣伝効果があります。また拡散してくれた方の意思なのでレコメンドとしても認識され、広告よりも信用度が高く見られる傾向にあります。

●コラボで新しいマーケットに拡げられる

自社アカウントのフォロワー以外に伝える方法として、ターゲットが似ている他のアカウントの方とコラボコンテンツを作ることで、アプローチ出来ていなかったターゲットにもコンテンツを届けることができます。

●ブランディングできる

表現したい世界観やイメージを動画、画像、テキストで表現できるので、どの媒体でも同じトンマナで統一感を出したり、SNSによってキャラを変えたりすることができます。

デメリット

●トレンドの移り変わりが早い

昨日のトレンドが今日はもう古い、なんてこともあるくらいトレンドの移り変わりが早いので、常に最新情報を追っていないといけない場合あります。

●スキルのあるなしで成果にすごく差が出る

SNSトレンドを掴んでいるかもありますが、リアルな時事ネタにも精通しているなど、様々な情報ソースを持っていて、それを巧みに利用していくディレクションスキルがないと、スキルを持っている人に比べ差が出てしまう傾向にあります。

●一度始めると辞めにくい

新興SNSならピボットしても悪影響は少ないかもしれませんが、Instagramなどはアカウントの方向性を途中で変更するとこれまでのターゲットが離れてしまうため、変な噂が立ってしまったり、アカウントバリューが下がって再起が難しくなることもあります。

●アルゴリズムの特性を掴む必要がある

どういった投稿がエンゲージメントが高いのかなど、SNSによってもそのアルゴリズムは違いますので、それぞれの特性を理解して投稿していく必要があります。

●Nto1コミュニケーションは運用しにくい

FacebookやInstagram、TikTokなどはフォロワーに対して一斉送信機能がないので、一件ずつ対応していく必要があり、効率的な顧客対応は難しい面があります。

●メディアコンプライアンスを理解しておく必要がある

拡散機能のあるSNSは、やもすると炎上するリスクも抱えているため、運用側で炎上回避のためのコンプライアンスや権利侵害などの法的根拠を理解しておく必要があります。

各SNSの特性

下記は各SNSの特性を表にしたものです。

※対象:カスタマーは自社サービス利用者、新規は未購入ユーザー

各SNSについて、詳しく解説していきます。
※MAUは各媒体、それ以外は自社の見解となります。

LINE

●日本のアクティブユーザー数(MAU)…

9500万

●年齢層 …

20~70代

●特徴 …

フォロー制、DM、一斉送信

●投稿フォーマット …

テキスト投稿、画像投稿、動画投稿、ライブ機能

●利用目的 …

LINEは日本で最大のSNSです。通常は友人とメッセージやスタンプ、画像、動画を送り合ったりする利用方法が多いです。企業アカウントの場合も同じくPUSH通知で自分に情報が届く形式なので、Nto1マーケティングが得意なメディアですが、どちらかというとユーザーからの返信をもらうというより、企業からの一方的なお知らせを送るケースが多いため、無料スタンプをもらったらブロックされるということもめずらしくありません。そのためLINE企業アカウントをInstagramやFacebookのようにほしい情報も送られてくるようなコンテンツにしていくことで他社と差別化できる運用も可能です。カスタマー向けの運用の方がLINEの特性には向いています。困りごとに対する情報や問い合わせ、サポート対応など、他のSNSではできないことが対応可能です。

※MAUは下記から引用 https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/

YouTube

●日本のアクティブユーザー数(MAU)…

7000万

●年齢層 …

20~70代

●特徴 …

フォロー制、DM、サブスク

●投稿フォーマット …

動画投稿、ライブ機能

●利用目的 …

動画プラットフォームの大御所です。様々なジャンルの動画をカバーしています。企業においては様々なシーンで利用してきた動画コンテンツ置き場となっているケースも見られますが、それは間違いです。新規ユーザー向けか、カスタマー向けか、ターゲットをしっかり絞ってどんな動画を配信していくかを検討していくことで上手に活用できます。カスタマー向けであれば、自社製品の使い方から上手なアレンジ方法まで、カスタマーが見た時に役に立ちそうというコンテンツを公開していくことで、さらなるファン化や満足度の向上、契約率の維持、LTVの向上などが期待できます。

※MAUは下記から引用
https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/marketing-strategies/video/youtube-recap2022-1/

X(旧Twitter)

●日本のアクティブユーザー数(MAU)…

4500万

●年齢層 …

20~40代

●特徴 …

フォロー制、DM、スペース

●投稿フォーマット …

テキスト投稿、画像投稿、動画投稿、ライブ機能

●利用目的 …

テキストで情報提供することが一番多いため、テキストや簡単な画像、動画で有益な情報を知ることができるのが一番の特徴です。テキストだけの投稿が可能なため、投稿ハードルは低いですが、企業発信の場合はコンプライアンス対策がしっかりできていないと炎上や権利侵害などのリスクもありますので注意が必要です。Instagramと違ってビジュアル面ではなく文字だけの発信が多いので、仕事に対する考え方やユーザーの声を拡散させるなどの文字を主体とした世界観を魅せるのが最適です。そのため製品や企業のブランディングにも活用できますし、採用活動にも効果が期待できます。

※MAUは下記から引用 https://twitter.com/XcorpJP/status/923671036758958080

Instagram

●日本のアクティブユーザー数(MAU)…

3000万

●年齢層 …

30~40代

●特徴 …

フォロー制、DM、タグ

●投稿フォーマット …

画像投稿、動画投稿、ストーリー投稿、ライブ機能

●利用目的 …

Instagramの特徴は、絶え間なく流れてくるストーリーやリールなどで、最新のトレンドや友人の近状が一瞬で把握できる点です。ファッションや友達が行ったカフェに至るまで情報の鮮度を意識する方が多いので、利用者層も女性が中心となります。またビジュアル面での表現が求められるので、デザイン性が高い製品や企業ブランディングなどにも効果が期待できます。既存ユーザーに新製品のデザイン性をアピールしたり、ビジュアル面での世界観を打ち出したりしていきたい場合はInstagramが最適です。タグ利用する方が多いのも特長です。そのため新規ユーザーを獲得するにはタグ内で上位表示させるためのマーケテクニックやトレンドを掴むスキルなどが必要です。

※MAUは下記から引用
https://about.fb.com/ja/news/2019/06/japan_maaupdate-2/

Facebook

●日本のアクティブユーザー数(MAU)…

2600万

●年齢層 …

40~60代

●特徴 …

実名制、友達登録承認制、メッセンジャー、グループ機能、ページ機能

●投稿フォーマット …

テキスト投稿、画像投稿、動画投稿、ストーリー投稿、ライブ機能

●利用目的 …

Facebookの一番大きな特徴は実名承認制であることで、友達の友達まで繋がりを意識して相互関係になることができる、という点です。初めて会った方と友達申請したら共通の友人がいて話が盛り上がる、なんて経験ありませんか?この繋がりこそがFacebookの強みです。また企業であれば個人アカウントでの繋がりというより、グループ機能、ページ機能を使う場面が多いです。コミュニティを作ってそこをフォローしてもらう方の中で情報交換をすれば、カスタマーコミュニティの構築と育成が可能であり、その後のサポートや満足度向上のための施策も打ちやすいでしょう。よってFacebookは、新規ユーザー獲得ではなく既存ユーザーのLTV向上に一番効果があります。リピーターを増やしたい、カスタマー同士の交流を促したい場合は最適です。

※MAUは下記から引用 https://japan.cnet.com/article/35139021/

TioTok

●日本のアクティブユーザー数(MAU)…

1700万

●年齢層 …

20~30代

●特徴 …

フォロー制、DM

●投稿フォーマット …

動画投稿、ライブ機能

●利用目的 …

縦型ショート動画の立役者で、ショート動画を目まぐるしいスピード感で提供することが特徴です。ジャンルも女性アイドルからビジネスまで幅広く網羅されており、TVで面白いシーンだけをザッピングしているかのような体験ができます。トレンドの移り変わりがSNSの中でも圧倒的に速いので、運用にはノウハウが必要です。ただまだ新興メディアの立ち位置なので、多少の設計ミスは許される雰囲気があります。トライ&エラーを試して反応が良い表現を見つけていき、他のSNSのフォーマットにしていく、などの活用方法もあります。

※MAUは下記から引用 https://markezine.jp/article/detail/37145

まとめ

SNSを知ることはまず第一歩です。また上記の情報も一部の情報でしかありません。ぜひSNSを利用して感触を掴むようにしてください。そうすることで検索して得られる情報よりもより貴重な体験ができます。最近は若い世代でDiscordも普及してきていますが、しっかりSNSの特性を知ることでどんなSNSが台頭して来ても、自社に合うのか効果的なのかを自分たちで判断することが可能です。そういった時間がどうしてもかけられない場合は、SNSに詳しい専門業者に聞くのも手です。穂の国デザインでもデザインや動画制作などSNSに関するさまざまな実績があり、貴社のニーズに合ったクリエイティブを提供することができますので、困りごとがあればお気軽にご相談ください。

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