前回の記事で設定方法を解説させていただきました。参考になりましたでしょうか。今回はより成果を高めるために重要になるポイントを解説していきます。
META広告の設定方法一覧
前回は「予算10万円で浜松市内で4月29日・30日の二日間開催する完成見学会の来場予約を取ること」を目的として、色々と設定について解説しました。おさらいの意味も含めて一覧にまとめたのがこちらです。
●キャンペーン設定一覧
●広告セット
●広告設定一覧
成果を上げる重要なポイント
前回のおさらいをして基本的な設定については理解していただけたかと思います。ここからは成果を高めるためにどうしたら良いのか、設定の応用編と、画像やテキストなどのクリエイティブについて解説していきます。
●カスタムオーディエンスの活用
カスタムオーディエンスとは「広告セット」の中で設定できるもので、自社で定義したターゲット層を対象に、広告を配信するための機能です。一般的なターゲット層の定義に加え、顧客リストやウェブサイトの訪問者、アプリの利用者など、広告主が保有するユーザー情報を利用してオーディエンスをカスタマイズすることができます。その中でも今回の目的に合う活用事例について解説します。
●ウェブサイト(ウェブサイト訪問者)
カスタムオーディエンスの一つで、META広告は訪問者が自社のウェブサイトやアプリを訪れたことを把握し、その情報を利用して再度広告を配信することができます。つまり、自社サイトを訪れたことがあるユーザーに対して、META広告を配信することができます。これにより、より購買意欲が高いユーザーに対して、効果的な広告配信ができます。一般的にサイト訪問数に対して問い合わせ(CV)は1%あると良い、とされています。裏を返すと99%は離脱していることになります。月間アクセスが例えば3000ユーザーあれば、30CVが理想となります。そうすると2970ユーザーは離脱していることになるので、このユーザーに対して再度アプローチをすることができるのが利点です。
●カスタマーリストと除外オーディエンスの活用
顧客の名前、メールアドレス、電話番号などの情報をMETA広告にアップロードすることで、広告配信先のユーザーを特定し、効果的な広告配信を行うことができます。これをカスタマーリストと言います。ただし個人情報を知っていれば、直接メールを送ることで情報を届けることができるので広告費がかかってしまう分おすすめできません。これを上記のウェブサイトの訪問者などに広告配信する際に、すでに問い合わせをもらっている方を除いて配信したい場合などの、除外オーディエンスとして活用するのがオススメです。
●類似オーディエンス
こちらもカスタムオーディエンスの一つで、ウェブサイトの訪問者やカスタマーリストなどのカスタムオーディエンスを起点に類似オーディエンスを設定すると、カスタムオーディエンスと似た属性を持つ、まだ広告主に接触したことがないユーザー層を自動的に選択し、広告配信の対象とすることができる機能です。これはオーディエンスを組み合わせることで機能します。
●カスタムオーディエンスの活用例
おすすめな活用方法は以下です。
カスタマーリスト(見込み顧客) × 類似オーディエンス
除外:カスタマーリスト
この設定で、見込み顧客に近しい方に見込み顧客を除いて広告配信することができます。
ウェブサイトの訪問者 × 類似オーディエンス
除外:カスタマーリスト
この設定で、ウェブサイトに来たけどCVせずに離脱してしまった99%のユーザーとそれに近しいユーザーに対して広告配信することができます。
クリエイティブ
ここからは、画像やテキストなどのバナーについて解説します。バナーを作る上で考えることとしては、予約してほしい、問い合わせしてほしいという気持ちは見学会ページにその役割がありますので、まずは見学会ページに来てもらうために、「広告で初めて自社を知ってくれた方が見学会に興味を持ちもう少し詳しい内容を見てみたい」と思ってもらうのがバナーのゴールという認識を持つことが大事になります。その上でバナー制作をしていきましょう。
●画像、動画
外観は真正面?ななめ?内観はリビング?吹き抜け?人は映ってる?映ってない?など、同じ邸でも見どころがたくさんあれば、どれが効果的かは配信してみないとわかりません。広告の成果は画像が9割です。これまで解説した設定も、その成果をサポートするためのものになりますので、一番重要な画像の制作に一番気を使いましょう。最初のうちは直感的にこれだと思うものから上位3つを選択して配信し、どれが成果が高かったかを効果測定することが重要です。
また、様々な形態の広告表示枠がありますので、画像・動画どちらもあると良いでしょう。動画や画像の編集にはAdobe PremiereやPhotoshopなどが有名です。こちらはプロも使う本格的なものなので、もっと手軽に簡単に編集したいという方は、ブラウザやアプリで動作するものが良いです。以下はそのオススメです。
- ●Canva
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スマホやPCで画像編集できます。基本無料で色々なテンプレートや素材、機能があって無料とは思えないほどの高機能です。
URL https://www.canva.com/
- ●Capcut
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スマホで簡単に動画編集できます。エフェクト、補正などさまざまな効果が無料で使えます。
App store https://apps.apple.com/jp/app/capcut-%E5%8B%95%E7%94%BB%E7%B7%A8%E9%9B%86%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA/id1500855883 Google play https://play.google.com/store/apps/details?id=com.lemon.lvoverseas&hl=ja&gl=US&pli=1
- ●Clipchamp
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PCで簡単に動画編集できます。無料です。シンプルで使いやすいです。
URL https://clipchamp.com/ja/
他にも色々ありますので、自分に合うものを見つけてみてください。
●画像サイズ
バナー画像は、同じ画像でサイズ違いを3パターン用意するのがベストです。サイズはこちらです。
上記のようにスクエア、横長、縦長の3パターンあれば、ほとんどのプラットフォームに対応できます。ウェブ広告は基本的にテストを繰り返して最適な広告を当てていく作業(ABテスト)になります。例えば見学会広告にどんな写真が刺さるのかを検証するために、テイストの違う写真3枚を使うとして、3枚×3パターン=9枚の広告バナーの作成をする、という流れになります。この辺りどれが効果的なのかは広告配信の結果を見ながら、自社で最適なものを見付けていきましょう。
●テキスト
テキストは画像の次に大事なクリエイティブになります。画像や動画で見学会に興味が沸いても、どうしていいかわかりづらいと離脱する要因を作ってしまいます。テキストはそれに対して詳しい内容を見たいと思わせること、そしてそう思った方がスムーズに次の行動に移せるように導線をわかりやすくすることです。それぞれどの場所に表示されるのか確認し、適切な文章を考えましょう。
●ランディングページ
バナーはクリックされるまでが仕事となります。その後しっかり来場予約を取るためには、見学会ページが予約や問い合わせをしたくなるような内容になっていることが重要です。予約がしやすいページの特長としては、自社をまったく知らない人でも来場したくなるようなページになっていることが重要です。以下の4点を意識しましょう。
❶魅力
たくさんの魅力的な写真とこだわりが伝わる説明文、来場特典などで来場する魅力を伝えることが一番重要です。「写真を載せすぎてしまったら、もう見に来なくてよくなってしまうのではないか」という不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、画像や動画と比べたら実際に見た時の体感の方が圧倒的に魅力が伝わると思いますので、体感してみたいと思ってもらえるように写真や動画は可能な限りたくさん掲載しましょう。
❷信頼感
これまでの実績や工務店の理念、設計士の想いなどで信頼感を得ることも大事です。ウェブ広告経由で来た方は自社の事を全く知らなかった方がほとんどです。例えば、初めて接する方に見学会のお誘いをする時は、見学会の魅力だけではなく自社の魅力や自分のことを伝えると思います。他のページに書いてあることでも問題ありませんので、信頼感を得られるようにくどくならない程度に実績やこだわりを伝えましょう。
❸心理的安全性
住宅業界では営業活動が活発なイメージをお客様は持たれています。ですので無理な営業をしないことやどんな営業が対応するのかわかるように営業の写真や人柄を紹介する、コロナなどウィルス対策をしっかりやっていることを伝えるなど、行っても大丈夫そうという気持ちを持ってもらえるようにしましょう。
❹障害の除去
駐車場があるのか、子供は連れて行っていいのか、フォームの項目は多すぎないかなどを気にかけることで、行こうかなと思った方がやめてしまう要因を減らす事が出来ます。例えば、フォームの質問項目が多すぎるとめんどくさくなって離脱してしまう確率が高くなります。フォームの項目は来場までに絶対に聞いておきたいことだけにし、来場してからでも大丈夫な質問は接客時にアイスブレイクで聞く程度にしましょう。
この4点を押さえて見学会ページを作成すれば、予約率の高いページを作ることができますので、自社のページで足りない部分があれば強化してみてください。
まとめ
前回の記事と合わせて、ここまでできれば一人でもMETA広告の運用は出来るようになります。ただし改善は常に必要です。効果測定で定量的な分析と、お客様の気持ちを考えたクリエイティブの創造という二つのスキルが必要になりますので、ぜひスキルアップを目指して取り組んでみてください。
私たち穂の国プロモーションでは、顧客起点からのマーケティングも視野に入れた企画の提案などを行っております。クリエイティビティが重要視されるデザインや動画の制作において、成果を得るにはどうしたらよいかも踏まえながら、より良いクリエイティブを提案してまいります。興味ある方はぜひお問い合わせ下さい。
「つながるデザインで未来をカタチに」
「つながるデザインで未来をカタチに」私たち穂の国プロモーションでは、デザインへの探究心を上記の言葉を掲げて取り組んでいます。
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