ペルソナとは

2021.06.15
  • #Design
  • #Marketing

ペルソナを知っているという方は結構いるんじゃないかと思いますが、実際どんなイメージを持っていますか?

「いまいちターゲットと区別がつかない」
「机上の空論、絵空事では?」
「設定しても、そんな人いない」
「作成する必要性を感じない」


こういった声をよく聞きます。ペルソナというのは非常に肩身が狭い思いをしています。

しかしこのペルソナ、侮ってはいけません。
しっかり活用すればサイトアクセスの改善や、予約申込の増加、人気イベントの創出、製品やサービスの品質向上、顧客ロイヤリティの向上。リピート率の増加など、いろんな場面で大活躍するんです。

そんな日の目を見ることが少ないペルソナを、今回はどうやって活用するのか詳しく解説していきたいと思います。

ペルソナとは

Wikipediaによるとペルソナは、

「ユーザー中心設計やマーケティングにおいて、サイト、ブランド、製品を使用する典型的なユーザーを表すために作成された仮想的な人物像のことである。マーケティング担当者は、ペルソナを、特定のセグメントを代表するように定性的ペルソナを構築するマーケットセグメンテーションと共に使用することがある。ペルソナは、ブランドのバイヤーやユーザーの目的、欲求、限界を考慮して、サービス、製品、ウェブサイトの機能、インタラクション、ビジュアルデザインなどのインタラクション空間についての意思決定を導くのに役立つ。ペルソナは、ソフトウェアを設計するためのユーザー中心設計プロセスの一部として使用されることもあり、インタラクションデザイン(IxD)の一部と考えられている。工業デザインのほか、最近ではオンラインマーケティングのためにも使用されている。」

wikipedia

と書かれています。難しいですねw

簡単にいうと、この人に買ってほしい!という人物を一人に絞る、ということです。

ペルソナは必要か

ペルソナは知っているけど必要性をあまり感じないという方はたくさんいるんじゃないかと思います。ペルソナは本当に必要なんでしょうか?

・5W1Hに当てはめて考えてみる

いつ(When)
どこ(Where)
だれ(Who)
なに(What)
なぜ(Why)
どのように(How)

いつどこで誰に何をどうやって買ってもらうか。なぜ買ってくれるのか。 その中でペルソナはだれ(Who)の大本となる基礎情報になります。

ビジネスを成功させ継続していくために成功確率を高めるには、誰に買ってほしいのか明確にすることが大事になってきます。そして明確にすればするほど製品の方向性が定まり品質向上につながり、営業での訴求力向上につなげることができます。
逆にペルソナを決めずにサービスを提供することは、そもそもだれが買ってくれるかもわからない状態で世に出すというハイリスクな行為で、成功する確率がほぼ0%と言っても過言ではありません。届けたい相手を明確にし成功確率をあげることを可能にするのが、このペルソナになります。

・ペルソナはドラマの主人公

誰に買ってほしいのか明確にするならターゲットでいいのでは?という方もいると思います。しかしそこは決定的に違うとお答えしたいと思います。
なぜかというと前の記事でもお伝えしましたが、ペルソナはドラマの主人公とも言えます。ドラマを見ていると私たちは共感し涙し感動します。主人公と自分が近いほど主人公に共感してしまうでしょう。ペルソナとは、貴方のサービスを手に取って課題を解決しようするドラマの主人公そのものです。主人公をペルソナではなくターゲットにしてしまうと、主人公が30代男性という情報しか伝わってこないドラマになってしまい、何も共感も感動も起きないのでそもそもドラマ自体が成立しません。これでは誰もサービスを利用してくれないでしょう。ペルソナを明確にして心を動かすサービスを生み出していきましょう。

ペルソナを設定するメリット

ペルソナを設定することで具体的にどんな場面で効果が発揮されるのか、もう少し掘り下げて書いてみます。

営業面でのメリット

・メディアでの訴求力が向上し、アクセスアップが実現できる

・コンテンツの見られ方を改善し、HPからの問い合わせが増える

・イベントを具体的な内容に変え、毎回満席となるイベントを作ることができる

・製品の改善点に優先順位を付けることができ、顧客満足度向上に成果が出る

一方、社内での業務でも会議が円滑に進んだり、意見の衝突が減ったりします。

業務面のメリット

・社内で顧客理解するための共通認識を持つことができ、スピーディな意思決定ができる

・アイディア出しの場面も効果的な案がメンバーから出やすくなる

端的に言えば、軸をしっかり作ることでブレずに進めることができる、ということです。

作成手順と注意ポイント

それでは実際に作成してみましょう。

1. 設定項目を作成する

まずはペルソナ設定項目を作成するところから始めましょう。注意ポイントと合わせて解説していきます。

・設定項目は属性とインサイトを入れる
性別や年齢、名前、住所、職業などの属性情報は一通り項目に入れましょう。その次は内面的な部分にふれていきます。好きな食べ物、映画、趣味、休日の過ごし方など。これは実際にお客様と世間話をする時間があったとしたらどんなことを聞くのか想像して作成してもよいと思います。

・ターゲットと区別する
よく間違えやすいポイントとして、属性だけ設定してしまうことがあります。これだけでは単なるターゲット設定と同じになってしまい、より具体的な改善の提案や訴求力の向上が望めなくなってしまうので気を付けたいところです。また、30代や、20代中盤とかではなく、32歳、25歳と明確に決める事が大切です。

・大事にしている価値観を設定する
インサイトを決める際には、その人が大事にしている価値観を入れることが大切です。例えば休日の過ごし方であれば、家族と過ごすのか自分の趣味に使っているのかわかります。特にお金の価値観については必須です。例えば月に使えるお金がどれくらいあって、どんなものを買っているかなど。これは買うけどこれは買わない。その人の財布事情を知ることで、どれくらいの金額なら選んでくれるのかも分かります。

2. 項目を埋める

次は設定した項目を実際に埋めていく作業です。これはあてずっぽうや自分たちの想像、理想で埋めていっても意味はありません。方法としては何種類かあります。

・ウェブ解析データを活用する

・顧客データを活用する

・アンケートを活用する

・既存優良顧客からヒアリングする

・社内で優良顧客の担当からヒアリングする

この中でも特に既存優良顧客から直接聞く方法がおススメです。ハードルは高いですがより具体的な情報が取れますし、こちらが予想していない情報や話の流れで項目にはなかったインサイトが引き出せることもあります。

活用方法

このようにしてペルソナ設定をすることで、どんな方を満足させるサービスなのか明確にすることができました。これによって以下のような場面で活用することができます。

・情報発信をしてもエンゲージメントが悪い

→ペルソナ設定を利用することで、情報発信の方向性や内容、配信日時などの具体的な所まで改善すべきポイントが見えてくる

・サイトをどう改善すればいいのかわからない

→ペルソナ設定を利用し、離脱者が増えているポイントをペルソナはどう感じるのかユーザー視点に立つことで改善策を具体的に出すことができる

・開催するイベントの満足度が低く、参加が減っている

→ペルソナ設定を利用することで、イベントの目的が明確になり目的とずれた内容になっていないか、どこに満足していないか明確に出来る

・サービスに対する不満が高く、リピート率が悪い

→ペルソナ設定を利用することで、サービスの改善点に優先順位を付けることができたり、これまでわからなかった新しい課題の発掘ができる

まとめ

このようにペルソナを設定することのメリットはかなりたくさんあります。みなさんも課題があればぜひペルソナについて一度考えてみてください。

「つながるデザインで未来をカタチに」

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